エンドロールに名前が流れる日を目指して 熊野共兵

株式会社コーエーテクモゲームス ゲームクリエーター 熊野共兵

僕がゲームにハマったのは幼少の頃です。特にロールプレイングゲームが大好きで、主人公が運命に翻弄されるストーリーや、徐々に強くなっていく感覚にワクワクしたことを覚えています。以降、たくさんのゲームから感動を味わい、いつしか「自分もエンドロールに名前を載せたい。感動させる側で仕事をしたい」と強く思うようになりました。

実家は国分で、兄二人が第一中学校の生徒だったこともあり、僕も自然と第一中学校に進学しました。高校では部活に入らず、友人と二人で動画制作同好会を立ち上げました。文化祭で上映した映像作品に自分の名前がテロップで流れた瞬間、「名前が出る嬉しさ」を初めて体験しました。同時に、「本当に名前を出したいのはゲームのエンドロールだ」と確信しました。

高校時代、進路を考えた時、僕の頭に浮かんだのは専門学校でした。でも担任で東大出身の重満先生が「大きなゲーム会社で働きたいなら、専門学校だけが道じゃない」と背中を押してくれて、僕は東大を目指すことになりました。

1年浪人もしましたが、人生で一番勉強した時間であり、今振り返るとあの経験が、僕の「粘り」を育ててくれたと思います。

東大では機械工学科へ進学しました。大学でもゲーム愛は止まらず、時間さえあれば、あらゆるゲームを触っていました。就活では迷わず現在所属しているコーエーテクモに応募しました。ずっと画面越しに見ていた憧れの世界に自分が飛び込むことができる!と、採用をいただいた時は本当に嬉しかったです。現在はプランナーとして開発現場で働いています。

まだスタッフロールに名前は載っていません。現在、何年もかけて大勢の仲間たちとタイトルを作り上げています。「名前がエンドロールに流れる日」まではもう少し時間がかかりそうです。自分の目標を達成するために、今日も僕は横浜でゲーム作りに向き合っています。

現役の第一生には、好きなことを大切にしてほしいと伝えたいです。ただそれだけでなく、その「好き」がどんな「力」に変わるかを探してほしいと思います。ゲーム会社に入った僕が、今一番必要だと思うスキルは、勉強の点数でも英語でもなく、人と関わり、違いを楽しみ、思いを伝える力です。第一の6年間で得られるのは勉強だけではありません。多様な人や経験に触れ、自分の心を動かしてくれる何かを見つけてください。